桃色の雲

BoysLove本を含む読書感想日記。 感想日記はネタバレ全開です。 BoysLove・やおい・耽美等の語彙に反応しない方はご注意下さい。

『DESPERADO』シリーズ

柏枝真郷 1995年 JUNE全集第5巻
「500MILES」  ★★★★★
「SUMMERTIME」★★★★★

柏枝真郷といえば色々シリーズものを多く手がけておりますが
有名所ではX文庫ホワイトハートの『硝子の街にて』でしょうか?
10巻位までは真面目に読んでいましたが、さすがにシリーズもの好きの私でも
疎遠になってしまいました。実在する都市を舞台に書いているので
ちょっとしたガイドブックみたいで面白いんだけど、BL本としてはどーだろか(笑)?

さて、同じ作者のシリーズものならば、私はコレが好きです。
『DESPERADO』シリーズ。
鰥夫の貧乏探偵・クラーク・デラウエア(通称デス)と
その恋人兼助手のアンソニー・フォーセット(通称トニー)が
NY風な架空の街で起こる事件を謎解くこのシリーズ。一応現在も続行中です。
小説JUNEで「500MILES」と出会い、作者が設定した空想の街に何ともいえない
寂寞感といいますか、“祭りのあと”的な心寂しさが漂い、惹きつけられました。
デスはがさつで怠け者で不器用なのに対しトニーは勤勉で内助の功的役割を果たし
おまけになかなかの美貌の持ち主。
しかし二人とも過去には暗い影がありまして、トニーは私生児で元男娼。
デスは刑事時代に相棒が殺され、身籠った妻を交通事故で亡くし、その後義父の勧めで
探偵家業へ。そんな二人はとある事件をきっかけに出会い、デスの住むミラクルロードで
同棲し始めます。
ずぼらで煙草が似合うオヤジキャラは私のツボなので(「500MILES」ではデスは31歳)
他のキャラも含めてこのシリーズは私にとってキャラ萌えかも知れない。

この物語で起こる事件は犯行現場や被害者、犯人との接点などそれなりに
推理小説仕立てではありますが、事件現場での緻密な証拠探しやはっと驚く
大きなトリックは絶対ありません(笑)。
事件背景はいつも悲しく、好きな人や家族、友人等を守る為、あるいは庇った結果、
人を殺めてしまったパターンが多く、突っ込みどころ満載な部分もやや見受けられますが(苦笑)この本は本格派推理小説ではなくBL的推理小説だったけか〜と
時折再認識して下さい(笑)。
事件解決に至っては読み手に対する甘えも見られ、これは新刊になればなる程、
強く見られる傾向です。
ですからこのシリーズは初期ものがお勧めなんですが・・・絶版も数冊あります〜。
このシリーズの最新刊は2003年に発刊されたまま、いつまで経っても続きが
出ません〜!
『硝子』もいいけどミラクルロードの住人達も宜しくお願いしますよ、柏枝先生。

『DESPERADO』シリーズ 
JUNE全集第5巻 
収録作品「500MILES」「HOME AGAIN」「SUMMERTIME」「 DANNY BOY」

成美堂出版
『時が過ぎゆきても』1991年
『サマータイム』  1992年
『鎖の封印』    1993年
『メルセデズベンツ』1993年
『オール・イズ・ロンリネス』1997年
『心の欠片(かけら)』1999年
『オールド・フレイム』2003年

オールド・フレイム
柏枝 真郷
4415088481


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