かわい有美子 2007年 CROSS NOVELS(笠倉出版社)
苦行の一冊。
「わーい♪かわいさんの新刊だ」と美しい表紙にうっとりしつつ新しい匂いのするページを捲ったのは数週間前のこと。
数ページ読んではぱったりと閉じて手元にあった菊地秀行「エイリアン妖山伝」を読み耽る。
(う〜ん八頭大は格好いい!)
そしてあくる日、また数ページ読んで「エイリアン邪海伝」に没頭する。(エイリアンは天野さんのイラが断然いいぞ!)
そしてまた次の日。数ページ読んで須藤さんの新刊に逃避。
そして翌日・・・とこんな日々を繰り返しながら、ふぅ〜やっと読み終わった!
要した日数は一週間。その間に読んだ本は4冊。
これ程、遅々として進まなかったBL本も珍しい。
だって、
だって、
受男の性格が嫌いなんだもん。
世の中は自分中心に動いていると思っている勘違い男。そんな男が恋をするお話。
ここまで小賢しいヤツが男に惚れるとは決して思わないんだけど(それを言ったらオシマイよー・笑)これはBL。
お話は建築士(受)とホテルマン(攻)と一見、関わりがないように思えますが、ここはかわいさんの物語世界。細部まで拘っている書き込みは読んでいて「ほぉー」とため息が出ます。
しかし恋を認識した途端に受くんが乙女モードになってしまい、やや興醒め状態に・・・。
ベットシーンでも勝気な受だったらもーちょっと早く読み終わったかも。
人を見下すあの生意気な性格のままHして欲しかったなぁ。
そんな訳でかわいさん、ごめんなさい。「上海金魚」の方が面白かったです。
透過性恋愛装置
かわい 有美子

苦行の一冊。
「わーい♪かわいさんの新刊だ」と美しい表紙にうっとりしつつ新しい匂いのするページを捲ったのは数週間前のこと。
数ページ読んではぱったりと閉じて手元にあった菊地秀行「エイリアン妖山伝」を読み耽る。
(う〜ん八頭大は格好いい!)
そしてあくる日、また数ページ読んで「エイリアン邪海伝」に没頭する。(エイリアンは天野さんのイラが断然いいぞ!)
そしてまた次の日。数ページ読んで須藤さんの新刊に逃避。
そして翌日・・・とこんな日々を繰り返しながら、ふぅ〜やっと読み終わった!
要した日数は一週間。その間に読んだ本は4冊。
これ程、遅々として進まなかったBL本も珍しい。
だって、
だって、
受男の性格が嫌いなんだもん。
世の中は自分中心に動いていると思っている勘違い男。そんな男が恋をするお話。
ここまで小賢しいヤツが男に惚れるとは決して思わないんだけど(それを言ったらオシマイよー・笑)これはBL。
お話は建築士(受)とホテルマン(攻)と一見、関わりがないように思えますが、ここはかわいさんの物語世界。細部まで拘っている書き込みは読んでいて「ほぉー」とため息が出ます。
しかし恋を認識した途端に受くんが乙女モードになってしまい、やや興醒め状態に・・・。
ベットシーンでも勝気な受だったらもーちょっと早く読み終わったかも。
人を見下すあの生意気な性格のままHして欲しかったなぁ。
そんな訳でかわいさん、ごめんなさい。「上海金魚」の方が面白かったです。
透過性恋愛装置
かわい 有美子

かわいゆみこ 1998年 ルチルノベルズ(絶版)
黒澤怜司(くろさわ・れいじ・30代半ば)は、特別自治区・新界にある翠慶庭園で探して
いた双子の姉弟・クレア、アレン(20代前半)の隣人として暮らし始めた。実はアレン達は
かつて黒澤がアメリカ情報機関で作ったバイオロイドだった。しかし彼らはそのことを知らず、
やがてアレンが身体の異常を訴えて・・・!?
時は2056年。
舞台となっている街は今はなき九龍みたいな所です。廃退的な雰囲気が漂う中、
生みの親である黒澤に双子の弟・アレンが想いを寄せていくお話。
双子の影には元同僚がいたり、クローン脳のオリジナルは黒澤の恋人であったり、ひとつ
ひとつのアイティムは面白かったです。
人間でないと知ったアレンにはもっと悩んで欲しかったかな〜。クローン脳に関しても
好きになった人の恋人が原型なんですから、深い感情が読みたかったですね。
アレンが負傷して黒澤を訪ねるシーンは良かったです。
その後は勿論、BLのお約束事であります〜。
ナイジェル(元同僚)と黒澤も一見ライバル同士に見えましたが、アレンの為に共同で施術
するなど悪者が存在しない、作者の優しさが溢れる物語でした。
★★★
黒澤怜司(くろさわ・れいじ・30代半ば)は、特別自治区・新界にある翠慶庭園で探して
いた双子の姉弟・クレア、アレン(20代前半)の隣人として暮らし始めた。実はアレン達は
かつて黒澤がアメリカ情報機関で作ったバイオロイドだった。しかし彼らはそのことを知らず、
やがてアレンが身体の異常を訴えて・・・!?
時は2056年。
舞台となっている街は今はなき九龍みたいな所です。廃退的な雰囲気が漂う中、
生みの親である黒澤に双子の弟・アレンが想いを寄せていくお話。
双子の影には元同僚がいたり、クローン脳のオリジナルは黒澤の恋人であったり、ひとつ
ひとつのアイティムは面白かったです。
人間でないと知ったアレンにはもっと悩んで欲しかったかな〜。クローン脳に関しても
好きになった人の恋人が原型なんですから、深い感情が読みたかったですね。
アレンが負傷して黒澤を訪ねるシーンは良かったです。
その後は勿論、BLのお約束事であります〜。
ナイジェル(元同僚)と黒澤も一見ライバル同士に見えましたが、アレンの為に共同で施術
するなど悪者が存在しない、作者の優しさが溢れる物語でした。
★★★
かわいゆみこ 1996年 ビーボーイノベルズ
大阪でも有数の進学校に入学した水瀬智宏(高校一年生)。
彼はそこで伊集院、浅井、東郷という三人の友人を得る。彼らとの時間は退屈な
学園生活を色鮮やかに染めていく。かけがえのない友人達――しかし時とともに
彼らの感情は徐々にかたちを変えていき・・・・。
古い本ですいません。
つれづれに新旧問わず本を読んでいるモンで・・・。
木原音瀬さんのようにサプライズはありませんが、この作家さんもヘンな具合に
心に引っかかってきます。オタクな私は一度はまった作家さんにはとことん喰いつく
傾向があり、懐具合も確かめず、ひたすらコンプを目指します。BL発芽期に
一般人だったのが今になって悔やまれます。戻ってくると分かっていたら、その時は
読まなくても適当に買っていたのにーと今更、喚いても時間は元に戻りません(笑)。
あの時はまさかこーなるとは思ってもいなかったし〜。
人生、どこに脇道が隠れているのやら。
さて、このお話は高校一年生から二年生にかけての日々が淡々と綴られています。
メインの4人はBL風に味付けされた(イケメン・金持ち・もてる・頭脳明晰)高校生で
この中の水瀬、東郷、伊集院の三人が三角関係風になり、恋の行方は中途半端なまま
終わります。どちらかといえば仲良し4人組の男子校ライフ色が強いでしょうか?
何をやっても許され、箸が転がっても楽しい高校生という特権階級に属する彼らの中には
複雑な家庭環境をもつ者もいます。そんな風景も交えながら将来へ向かって進む彼らの
日常を追って行きます。見えない線路で自分だけが取り残される焦燥感や片思いの
やるせない心も、飾らずありのまま描いている所が良いです。
『エゴイスト』の時もそう思いましたが、この作家さんが描く日常が好きですねー。
作り出す文章には少々癖もあるようですが――二度、三度読みして次行に進むことが
多々あります――これは単に私がお馬鹿だから(笑)!?
視線の同一感みたいな文章から沸き立つ感覚の近さ、そんな不思議な魔力で
引き寄せられているのかも。
ハッピーエンドとは言えない終わり方ですが恋も日常もすべて一過性に過ぎない
そんな感じがする一冊でした。
★★★★
大阪でも有数の進学校に入学した水瀬智宏(高校一年生)。
彼はそこで伊集院、浅井、東郷という三人の友人を得る。彼らとの時間は退屈な
学園生活を色鮮やかに染めていく。かけがえのない友人達――しかし時とともに
彼らの感情は徐々にかたちを変えていき・・・・。
古い本ですいません。
つれづれに新旧問わず本を読んでいるモンで・・・。
木原音瀬さんのようにサプライズはありませんが、この作家さんもヘンな具合に
心に引っかかってきます。オタクな私は一度はまった作家さんにはとことん喰いつく
傾向があり、懐具合も確かめず、ひたすらコンプを目指します。BL発芽期に
一般人だったのが今になって悔やまれます。戻ってくると分かっていたら、その時は
読まなくても適当に買っていたのにーと今更、喚いても時間は元に戻りません(笑)。
あの時はまさかこーなるとは思ってもいなかったし〜。
人生、どこに脇道が隠れているのやら。
さて、このお話は高校一年生から二年生にかけての日々が淡々と綴られています。
メインの4人はBL風に味付けされた(イケメン・金持ち・もてる・頭脳明晰)高校生で
この中の水瀬、東郷、伊集院の三人が三角関係風になり、恋の行方は中途半端なまま
終わります。どちらかといえば仲良し4人組の男子校ライフ色が強いでしょうか?
何をやっても許され、箸が転がっても楽しい高校生という特権階級に属する彼らの中には
複雑な家庭環境をもつ者もいます。そんな風景も交えながら将来へ向かって進む彼らの
日常を追って行きます。見えない線路で自分だけが取り残される焦燥感や片思いの
やるせない心も、飾らずありのまま描いている所が良いです。
『エゴイスト』の時もそう思いましたが、この作家さんが描く日常が好きですねー。
作り出す文章には少々癖もあるようですが――二度、三度読みして次行に進むことが
多々あります――これは単に私がお馬鹿だから(笑)!?
視線の同一感みたいな文章から沸き立つ感覚の近さ、そんな不思議な魔力で
引き寄せられているのかも。
ハッピーエンドとは言えない終わり方ですが恋も日常もすべて一過性に過ぎない
そんな感じがする一冊でした。
★★★★
かわい有美子 2004年 ショコラノベルス
198×年。KGBの若き情報員・アクセレイ・ヴァシーリヴィチ・レスコフ(29歳)は
西ベルリンへの検問所を英国人のパスポートで通過。アクセレイの最初の任務は《伯爵》
という男に会うこと。そして出会った《伯爵》ことエーリック・サエキは驚くほど鋭利で
美しい男だった。
このサエキと共に任務を遂行するアクセレイだが実はもう一つ極秘に任務があり・・・・。
「ツーリングEXP」で育ったのでこの手の国際ものは好きです。
今回はアクセレイとサエキの人物紹介と経歴がメインでBL的には
お互いの気持ちを確認した感じです。特に大きな事件は起こらないし
序曲という気がしたら、あとがきに「続く」とありました。
これは次に期待大です。
文章は「エゴイスト」に比べると装飾品がとれすっきりしています。
KGBとかロシアに関しては詳しく書かれていると思いましたね。
ロシアの一般市民の生活は勉強になりました。
前回の「エゴイスト」を読んでから嵌りまして〜読み漁っている今日この頃。
この作家さんも出戻って知った大きな収穫です。
★★★★
東方美人 オリエンタル・ビューティー
かわい 有美子 小笠原 宇紀

198×年。KGBの若き情報員・アクセレイ・ヴァシーリヴィチ・レスコフ(29歳)は
西ベルリンへの検問所を英国人のパスポートで通過。アクセレイの最初の任務は《伯爵》
という男に会うこと。そして出会った《伯爵》ことエーリック・サエキは驚くほど鋭利で
美しい男だった。
このサエキと共に任務を遂行するアクセレイだが実はもう一つ極秘に任務があり・・・・。
「ツーリングEXP」で育ったのでこの手の国際ものは好きです。
今回はアクセレイとサエキの人物紹介と経歴がメインでBL的には
お互いの気持ちを確認した感じです。特に大きな事件は起こらないし
序曲という気がしたら、あとがきに「続く」とありました。
これは次に期待大です。
文章は「エゴイスト」に比べると装飾品がとれすっきりしています。
KGBとかロシアに関しては詳しく書かれていると思いましたね。
ロシアの一般市民の生活は勉強になりました。
前回の「エゴイスト」を読んでから嵌りまして〜読み漁っている今日この頃。
この作家さんも出戻って知った大きな収穫です。
★★★★
東方美人 オリエンタル・ビューティー
かわい 有美子 小笠原 宇紀

かわい有美子 クロスノベルズ
儚気な美貌をもつ研修医の白井明佳(25歳)は新たな配属先の医長・
古谷和臣(36歳)と出会います。冷徹で尊大な古谷の魅力に惹かれながらも
己の性癖を引け目に思うあまり自分の気持ちを臆病に認められないでいる白井でしたが、強引な古谷に絡め取られるように関係をもってしまい・・・。
タイトルから察するに卑劣で狡猾で痛いお話かと思いましたがそうではありませんでした。
基本が古谷と白井、きっぱりこの二人と据えられた話なので苦しくはないです。
白井が困っているけど王子が助けてくれるから大丈夫さーみたいな
王道の安心感がありますね。
白井の性癖や母に対する愛情、古谷の家庭環境など中心人物の骨格がしっかり
書かれているのでシリーズならではの成長記録が楽しめますが
何より私はこの作家さんの文体にやられましたー。
匂いたつ文章といいますか噎せ狂うカンジというか〜
上手い下手は個人レベルでの相性もありますから何ともいえませんが
昨今のBLではあまり見られない周りの細かな背景描写、桜ひとつとっても
目に浮かぶこの文章!文学的ですねー。
神戸の街や祇園祭など実存する世界と物語の世界をシンクロする優しさがあります。
きっと作者が愛する風景なのかも。
数年前、ドイツ旅行した時にギムナジウム前を通っただけで私は萩尾望都に
トリップしてしまう人間なんできっと八坂神社やルミナリエに行ったら即、エゴイスト
ワールドに行ってしまうだろうなぁ(笑)。
『Fetish』は短編集。
白井の高校時代「ソーダガラスの微熱」、古谷の大学生時代「河原町」が楽しめました。
他のメイン二人の話は甘いです。
★★★★★
『ÉGOÏSTE』 2004年
『ÉGOÏSTE 2』2005年
『Fetish〜ÉGOÏSTE 3〜』(短編集)2005年
EGOISTE (3)
かわい 有美子 石田 育絵

儚気な美貌をもつ研修医の白井明佳(25歳)は新たな配属先の医長・
古谷和臣(36歳)と出会います。冷徹で尊大な古谷の魅力に惹かれながらも
己の性癖を引け目に思うあまり自分の気持ちを臆病に認められないでいる白井でしたが、強引な古谷に絡め取られるように関係をもってしまい・・・。
タイトルから察するに卑劣で狡猾で痛いお話かと思いましたがそうではありませんでした。
基本が古谷と白井、きっぱりこの二人と据えられた話なので苦しくはないです。
白井が困っているけど王子が助けてくれるから大丈夫さーみたいな
王道の安心感がありますね。
白井の性癖や母に対する愛情、古谷の家庭環境など中心人物の骨格がしっかり
書かれているのでシリーズならではの成長記録が楽しめますが
何より私はこの作家さんの文体にやられましたー。
匂いたつ文章といいますか噎せ狂うカンジというか〜
上手い下手は個人レベルでの相性もありますから何ともいえませんが
昨今のBLではあまり見られない周りの細かな背景描写、桜ひとつとっても
目に浮かぶこの文章!文学的ですねー。
神戸の街や祇園祭など実存する世界と物語の世界をシンクロする優しさがあります。
きっと作者が愛する風景なのかも。
数年前、ドイツ旅行した時にギムナジウム前を通っただけで私は萩尾望都に
トリップしてしまう人間なんできっと八坂神社やルミナリエに行ったら即、エゴイスト
ワールドに行ってしまうだろうなぁ(笑)。
『Fetish』は短編集。
白井の高校時代「ソーダガラスの微熱」、古谷の大学生時代「河原町」が楽しめました。
他のメイン二人の話は甘いです。
★★★★★
『ÉGOÏSTE』 2004年
『ÉGOÏSTE 2』2005年
『Fetish〜ÉGOÏSTE 3〜』(短編集)2005年
EGOISTE (3)
かわい 有美子 石田 育絵

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