桃色の雲

BoysLove本を含む読書感想日記。 感想日記はネタバレ全開です。 BoysLove・やおい・耽美等の語彙に反応しない方はご注意下さい。

『檻の外』

木原音瀬 2006年 ホリーノベルズ

いやーこちらも読み応えありましたね!
前作『箱の中』はどんより漂う重い空気に馴染めなかった部分もあるんだけど
こうして二冊読み終えたら、とても良いお話でした!

表題作『檻の外』は堂野と喜多川が再会するシーンからはじまります。
堂野は結婚して子供もいますが、喜多川はそれでも傍に居たいが為に近所に
引越してきます。
その後、堂野家で食事をするようになり子供とも仲良くなりますが、家庭の温かさを
伝えようとする堂野に対し、喜多川はどこまでも一途な想いを貫きます。
堂野の妻・麻理子の不穏な動きを横目で捉えつつ、この二人はどうなってしまうのかしら?
と慎重にページを捲りました。

子供の事件が起こった時には「うおっ」と胸をえぐられ
麻理子の身勝手さに「うわ〜」と目を剥き
親子ごっごには「じわーっ」と涙が。

いくらこちらが慎重に構えていても、木原さんのお話はずばずばと
心の奥深ーーーい所に食い込んできますねー。

BLというジャンルを軽く乗り越えてしまう何かがこの本にはあるような気がします。
この二冊を読みえ終えると喜多川圭の人生がじんわり心に染み入りました。
本を閉じた後は木原ワールドから抜けられずしばし現実放棄状態に。
はやく郵便局に行って小為替買わなきゃいかんのにー。

褄木という駅は実在しませんが、この風景は江ノ電沿線ですよね〜?
挿絵にはなかったけど、あの狭い路地裏を走る電車と海を草間タッチで見たかったなぁー。

★★★★★

檻の外
木原 音瀬 草間 さかえ
4883862984

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『箱の中』

木原音瀬 2006年 ホリーノベルズ

読了まで一週間もかかってしまったー。
家の事とか、仕事をしていたので読む時間がとれなかった所為もあるんだけど
刑務所というグレーな世界に馴染めなかったのも原因のひとつかな。

このお話、主人公・堂野崇文(どうの たかふみ)の正義が痛いですねぇ〜。
あれ?私、痛いポイント、間違ってます?
木原小説の真の「痛さ」をまだ味わってないので、この真面目な性格に痛みを
感じるんですけど(^^;)。

正直者は馬鹿を見る、そのものが堂野で意思を貫いた事により社会的地位を失い
家族にも迷惑をかけ、更に刑務所内でも騙され、この物語には容赦しない
厳しさがあります。おまけに保護房のシーンまで書くなんて強姦より凄いですね。
ここまで主人公をどん底に落とす作者も珍しいのでは?と思いつつも堂野が
自滅していく過程は読み応えありましたね。

そんな堂野を救い上げていく存在が喜多川って男なんですけど、
彼がまた〜そのー不幸な生い立ちで朴訥で独特なんですよ。
木原さんはこういった感情欠陥児を書かせたら上手いですね。
伝えようとする言葉を見つけられず、仕草や態度で示す喜多川は荒削りなんですけど
優しさが感じられます。この二人が不器用ながらお互いの距離を縮めていく。
いわば出会い編が『箱の中』でしょうか?
出会い編と軽く言ってはいけない重みが物語にはありますが(^^;)

その後の出所したお話が『脆弱な詐欺師』。
ここで先導役となるのは探偵・大江道利(おおえ みちとし)。
内容は先に出所した堂野を喜多川が大江を雇って探すお話なんですけど、
生真面目な喜多川より普通にいそうなオヤジが道に外れていく様子が面白かったなぁ。
善人と悪人との間で揺れ動く心理状態にいつの間にか夢中になっていました。

設定は過酷だったけど、堂野を取り巻く登場人物の影に何らかの優しさが
あったので救われましたー。
これで出てくる人、全員が本物の悪人だったら私は最後まで読めなかったと思います(^^;)

★★★★

箱の中
木原 音瀬 草間 さかえ
4883862925

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『少年舞妓・千代菊がゆく!最後のお座敷』

奈波はるか 2003年 コバルト文庫

はい、少年舞妓シリーズです。
2〜3冊まとめて感想でも良いんだけど〜長いシリーズだからねー
中だるみしたらまとめて感想を書きます。(^^;)

今回は舞妓見習いからいよいよ店だし(舞妓の正式デビューの事です)までのお話です。
特筆することは・・・楡崎にライバル出現!あやうし楡崎!若造に負けるな!
でしょうか(笑)。
このシリーズに関しては完全に楡崎の動向にしか注目してないんですけど(^^;)
いや、だってね、主人公・千代菊を応援する年齢でもないし、ヨコシマな妄想を
抱きながら読むところに「BL的萌えの喜び」を感じる訳でして〜普通に読んでも
意味がないんですよー。
純粋なコバルト年齢ならば正しい読み方ができるかもしれないけど
作者さんもBL寄りで読者を煽っている節もあるし、私の読み方は
間違ってないと思うぞ(笑)。

さてさて。
今回の感想です。

千代菊は潮時と思い舞妓をやめる決心をしますが、とある振袖を着たことによって
気持ちに変化が起こります。更にその着物を手がけた友禅作家・二村伊織
(にむら いおり)に出会い交流を深めるうちに店だしをする決心をします。
実は二村の近辺には楡崎が関わっているプロジェクトがあり、これを知った千代菊が
店だしを賭けて楡崎との勝負に出る訳なんですが・・・
冷静に読むとたかが十代の舞妓がそこまで進言できる訳ないでしょ!
と言いたくなりますが(^^;)
千代菊の正義感に突っ込むと感想が長くなるので割愛します。

今回のポイントはずばり赤いお布団(笑)。
友禅作家にヤキモチを焼き、楡崎は菊千代を某所に連れ込みます。
アヤシイ和室に通され更に奥の襖を開いたらそこには真っ赤なお布団が!
このシチュエーションには大笑い!
和風に攻めたい気持ちは判りますが・・・何もここまでしなくても・・・。
楡崎、趣味悪すぎだよー。
押し倒された千代菊も自分の下着の心配をしてるしー!
舞妓の格好をしていても中身は男の子だから下着はブリーフなんだけど
何もここまで書かなくても・・・と思ってしまうのは私だけ(笑)?

んまぁ今回も貞操の危機は逃れ、めでたく店だしも決まったし
これからもライバルが沢山登場することでしょうなぁ。
頑張れ楡崎!
あたしはあんたの色ボケ台詞が好きだー。大好きだー。
今回は残念ながら萌え台詞がなかったけど、次回に期待してるよー。

★★★

少年舞妓・千代菊がゆく!―最後のお座敷
奈波 はるか
4086002256


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『モニタリング・ハート』

うえだ真由 2005年 ディアプラス文庫

あははは〜。
笑った笑った!
うえださんってコメディを書かないイメージがありますが
あとがきに記してあるように『爽やかにお下品な学園モノ』を目差したようで
これならば無事にクリアーでしょう。
同時収録の『手をつないで、好きって言って』では攻少年・春佳(はるか)視線で
書かれているんだけど、こっちの方が臨場感があって面白かったです。
モテる春佳が女好きの主人公を心配するなんて〜普通のBLなら立場が逆なような気が
するんですけど(^^;)この逆転の配置が笑えますー。


★★★★

モニタリング・ハート
うえだ 真由 影木 栄貴
4403521053

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『桜姫』

水壬楓子 2006年 キャラ文庫

いや〜久々のアタリ本です!
水壬さんといえば『ムーンリットシリーズ』から察するに
SF系も得意とする作家さんだろうなぁーと思っていたんだけど
それを裏切らない面白さがありました!

お話はシリアスですがキャラ達の会話がテンポよく時に笑いを誘います。
ここら辺の同居は上手いですなぁー。
特に主人公・シーナと相棒の黒犬の会話が可笑しかった(笑)。
主軸はしっかり抑えてあるし、キャラ達は魅力的だしあたしゃ満足だわさー。

あとがきに書いてある「ムギ」って高千穂遙氏の『ダーティペア』だよね。
私はバビル二世の黒犬をイメージしましたが、次回は是非とも人型になった黒犬さんの活躍も読みたいです。

津守時生好きでBL好きな方!
是非ともお読みくだされ〜。

★★★★★

桜姫
水壬 楓子 長門 サイチ
4199003916

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お久しぶりです。

皆様は楽しい連休でしたか?

あたしゃー歳の所為か疲れました。
今回も聖地(池袋)は素通りし、本屋に行けたのは一回だけ。
5月のイベントにも行けず、ひたすら実家で家事手伝い。
のんびりBLライフを満喫♪と思いましたが、家族大集合(合計9人)で炊事に
借り出され、朝ご飯が終わったーと思ったら昼ご飯の支度と、お三どんしに
帰省したような連休でしたー。
この疲れがまだとれず・・・。いやーねぇー肉体疲労が今頃でたわ(^^;)

そんな合間に読んだ本。

大鷲の誓い デルフィニア外伝
茅田 砂胡
4125009392










デル戦ファンなら誰もが待ってましたー!の新刊です。
好きです。大好きです。今でも好きです。
読書の醍醐味を教えてくれた本です。
夢中になったあの頃を思い出しますね。(遠い目)
この本は若かりしナシアスとバルロのお話。
王妃様は出てきませんが、終盤に国王や独騎長が登場します。
もうちょっと早く出てきてもよかったのでは?と思ったけど外伝ですからねー。
誰がメインでも構わないわ。
この世界が読めればそれで良いのー。

これを読み終えた後に本編を読みたい!と思ったのは私だけではないはず。
今は文庫版も出てるけど読むなら絶対新書版!
沖さんのイラストがあってデルフィニアワールドが完成するんだから。

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