桃色の雲

BoysLove本を含む読書感想日記。 感想日記はネタバレ全開です。 BoysLove・やおい・耽美等の語彙に反応しない方はご注意下さい。

しじまの夜に浮かぶ月

以前、崎谷さんのHは苦手〜と言いましたが・・・前言撤回し、しようかなっ(汗)。

ただ今、【崎谷はるひ見直し期間】に入っております。
今頃なんで?とお思いでしょうが・・・某ネット本屋で買い物をしていたら“あと500円で送料無料!”と表示されたんですよ。
文庫本一冊の値段だなぁーとBLコーナーをうろうろしても欲しい本がなく・・・こーいう時には
途中になっているシリーズものを買おう!と崎谷さんの湘南シリーズが目に入りクリック。
そこで買ったのが前回の『振り返ればかなたの海』とこれ↓。

しじまの夜に浮かぶ月
崎谷はるひ 2007年 角川ルビー文庫(角川書店) 
 
いや〜。
このお話、めっちゃ良かった!!
こちらを読んでから「こりゃー崎谷さんを見直さなきゃあかん!」てな訳でして。
不思議なもので相性があわないと思っていた作家さんでも私のストライクゾーンに投げ込まれると一気に好感度アップ!
何があたしのストライクゾーンかと言いますと・・・暗い過去を背負った受君が幸せになるお話が
大好きなんですよ。プラス受の性格が意地っ張り!
え?BLでは良くある王道話ですって?まぁ確かにそうですが(笑)受の苦労度と性格も重要なんです。さて感想を。

ブルーサウンドシリーズ第五段。
場所は湘南から離れて西麻布へ。
今回は崎谷さん初の外人さんが登場します。名はケネス・クロフォード。嘉悦(『目を閉じれば〜』で登場する攻男)と同じ会社で働く日本贔屓の米国人。ある日、ケネスの住む社宅(借り上げマンション)にシステムエンジニアの朝倉薙(あさくら なぎ)が引越してきます。
引越したらお隣へご挨拶。朝倉はお蕎麦を持参しケネスの部屋へ。ここから二人の出会いが始まり、恋が始まります。

実は朝倉の存在は『振り返ればかなたの海』に出てくるんだけど、そこでは山下の友達という
カテゴリー。その名前だけだった朝倉くんに「そーだったの!!」的な驚愕する過去がありまして
このエピソードが凄まじく、物語に引き込まれました。色々な過去があって唸ります。

崎谷さんは地に着いたお話をきっちり書く方で心理描写といい、物語の進行といい、無駄もなければ装飾もなく恋愛のみを追っています。
時々、圧迫される部分もあるんだけど胸がキュンとなるお話の運び方が上手いですねー。
素直になれない朝倉の性格が輪をかけてお話を面白くしている部分もあります。
今まではHシーンで女性化する受が苦手で敬遠していたんだけど、ラブストーリーとして見れば「あらーお上手!参ったな、やられたぜ」と崎谷さんに平伏。がっちりファンになってしまいました。(←ゲンキンなヤツなんです。)
Hに関しては・・・人間、慣れとはオソロシイもので数ページにも及ぶベッドシーンでも今では
難なく読めてしまいます。(しかし慣れるまでぶっ続けに10冊は読みましたが。)
そんな訳で免疫が出来たのでHが苦手の発言をここで撤回したいと思います(^^;)!

しじまの夜に浮かぶ月
崎谷 はるひ
4044468206

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振り返ればかなたの海

崎谷はるひ 2006年 角川ルビー文庫(角川書店)

ブルーサウンドシリーズ、第四段。

今回の主役はブルーサウンドの厨房ヘルプ・山下昭伸(やました あきのぶ)とお客で来ていた
奥菜一葡(おきな いちほ)。
喧嘩の仲裁に入った山下に一葡は誤って水をかけてしまい、ここから一葡に告白されて二人の物語がはじまります。
当初、山下は拒絶しますが、一葡くんが一途でね〜。
ツンツンしている高飛車な受も好きなんだけど、一途な受君にも弱いあたし。
崎谷さんの受君はベッドでは従順だけど、性格に一本通った男気があって好感が持てますな。
恋愛小説の定番“すれ違い”もお話を盛り上げます。
今回はHよりも恋愛過程に比重が置かれていて、山下の恋愛に向かない性格や家庭環境、一葡の実態などが綿密に書かれています。これだけキャラ設定がしっかりしているから読んでいてもムラがないし、男同士を除けばフツーの小説として読めると思うなぁ〜。


振り返ればかなたの海
崎谷 はるひ おおや 和美
4044468141

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ただ一人の男・3

火崎 勇 2007年 ショコラノベルス(心交社)

この本の後書きにも書かれているけど、近年火崎さんの中で“続き物”は珍しいですね。
このシリーズは今回で3冊目。
感情欠乏症とでも言いますか、感情機能にちょっと問題がある主人公・如月巳波(きさらぎ みなみ)と元極道の尾崎一雅(おざき かずまさ)がメインカップルとなるこのお話。
今回は如月が出向したバーでトラブルに巻き込まれます。
強い者(攻)に庇護されるお話は結構好きなんだけど、感情欠乏症の如月の性格が今回もつかみ難かったです。感情移入できればお話にのめり込めるけど、喜怒哀楽のふり幅が平坦すぎてよく分からんかった。
前作に比べればラブ度は高いです。
久々に火崎さんを読んだけどあっさりとした内容で「あり?こんな感覚の作家さんだったけか?」と思ってしまった。
BLに戻って来た当初は火崎さんばかり読んできたけど、多種多様な作家さんを知るようになるとやや物足りなさを感じてきましたねー。
Hシーンにしても刺激が少ないと言うか(笑)あっさり系とでも言いますか・・・。色々なお話が書ける器用な作家さんではあるけど「火崎さんに一体何があったの!!」とびっくりしちゃうハードでエロ全開なお話があっても良いかも知れないですね。ってか読んでみたいです。

ただ一人の男3
火崎 勇 亜樹良 のりかず
4778104129


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